蒼空の巴御前

小樽航空戦

5月11日、AM11:00、小樽海軍基地

「御通り下さい」

身分証明書を門番の基地警備隊隊員見せて基地内に入る。

「そういえばさ、何で私達車の免許取ったんだっけ？」

言音は竜乗に聞いた。

「航空機は車の免許がないと乗れないだろ？

「あ、そうか」

納得の言音。

「にしてもこのシュヴァルⅩ、良い車だろ？」

彼の愛車であるスポーツカー、「ノグチ シュヴァル」を自慢したが

「私、車はさっぱり」

彼女のこの言葉に竜乗は言葉を失う。

「…」

その無言のまま二人は自分達の乗艦へと向かった。

航空母艦 竜神(ﾘｭｳｼﾞﾝ)
全長250メートル、基準排水量26738トン、飛行甲板の長さ240．2メートル、速力33ノット

そして本艦は第六艦隊及び、第三十二水雷戦隊、第五潜水艦隊を総称した、通称、黒田艦隊の旗艦である。