プロローグ

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「サラはただ遊びに行ってるだけじゃない」 ロイは立ち上がり、ジェークの肩をポンと叩いた。右肩には弾丸で撃たれたような傷跡がある。 ロイは何も告げずアジトを出ようとしている所をジェークは止める。 一度彼に振り返ったが、鼻で笑い、静かにその場を後にした――――― 「ジェーク。お主は行かんのか?」 ジェークはロイと入れ違いに入ってきた老紳士にも微笑みを向けられて、口をへの字に曲げた。 はいはいと気怠そうに、彼も町の散策へと出かける為に、入り口付近にかけてあったジャケットを羽織った。 戸が閉まると、アジトはしんと静まり返ったのだった―――――
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