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年は聞いたことないけど、多分二十代後半。背はあんまり高くない。性格は……どうだろう、優しいのかな?
仕事は看護婦。だからたまに夜勤で朝に帰って来ることがある。夜勤から帰って来る度に『看護婦マジ儲らないよ。サキちゃん絶対やめときな』とか言いながらも、毎日休まず出勤してるから、きっとやりがいある仕事なんだと思う。
未だに名前で呼べないのは、まだ若い木根塚さんを意味は違うけど伯母なんて呼ぶのは気が引けるし、名前で呼ぶのも何か違う気がしたから。だから名字の木根塚と呼ぶ事にした……別に深い意味なんかない。
「どうしたの、拗ねてる? ……プカプカ浮いてるだけじゃ意思表示にはなんないんだよ。もしかして……っていうかまた苛められたの?」
木根塚さんは溜め息を吐いて呆れた顔で私を見た。なんだか無性に逃げたくなったので、浮かんだまま部屋の端っこ、本棚の近くに移動した。
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