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「いやぁ、凄かったな
朝のアクロバティック登校
久しぶりに見たぜ」
なんとか時間内に席に着いた俺に声をかけてきたのは親友の榛原 翔吾だった。
「半年ぶりのアレはやっぱ疲れるよ
だけど一応今年も皆勤賞狙えそうだよ
一応まだ無遅刻無欠席だし」
「それで帰宅部ってのが勿体無いよな」
「陸上はこりごりさ
だって毎日準備運動に25kmマラソンだぜ、そこから部活あるし
正直死ぬっての」
そう呆れたように答える。
「そりゃ、確かに」
「でも朝早く起きれば良いんじゃない?」
そう言い俺たちの話に首を突っ込んできたのは白雪 千歳
俺の向かいの家に住む幼なじみだ
「俺が朝弱いのは知ってるだろ
だったらお前が毎朝起こしてくれるのかよ」
「ばっ、馬鹿!
んなことするわけないでしょ!」
そう言い顔を赤くして否定する
「まぁ…あんたがどうしてもって言うなら……」
「ところで翔吾
今日暇か?」
千歳が何かを言っていたが声が小さく聞き取れなかったため翔吾に話し掛ける。
「ん? まぁ、暇だが」
「なら、新しくゲーム仕入……って痛いな何するんだよ」
そう言いハリセンを片手に仁王立ちする千歳に怒鳴る
「うるさい!」
そうなぜか怒鳴られそして哀れむように翔吾がポンと俺の肩に手をのせる
「ったく訳わかんねぇ…」
そう小さく呟いた。
「ところでそのゲーム
なんだったらあたしもやって良い?」
機嫌が治ったのか千歳が問いかける
「構わねぇけど手加減はしないからな」
「良いわよその代わり罰ゲームありね」
「罰ゲームは?」
「ビリが一位の言うことを聞く」
「ふっ、悪くないな」
そう話しているとチャイムが鳴り、担任の先生が中に入ってくる。
「ヤバっ」
そう言い慌てて翔吾と千歳は自分の席につく
「起立、礼」
日直がそう言い、朝のHRが始まった
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