王女あぃ ⇒

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  「響、おはよ♪」 美音は大きな声で、彼に声を掛けた。 振り向いた響は、優しい笑みを見せた。 美音は響のカノジョ。 そう‥。 あたしは、親友のカレに恋してるんだ。 誰にも言えない秘密の恋。 叶うことない恋。 そのせいで、あたしの毎日は切ない。 「また寝坊したし~。」 そんな声に振り返ると、ダルそうに教室に入って来た玲乃が見えた。 「もぉ、玲乃。またギリまで待ってたんだからね!」 「ごめん、美音。てか、昨夜のレッドシアター見た?」 チャイムが鳴り出すまで、あたし達は、いつものように三人で他愛ない会話をしていた。  
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