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何で俺だけ―――
親も無くし兄弟もなくし残ったのは親の少しの遺産のみ。
何で俺だけ………
おれはいわゆる孤児。
だがどこにも引き取られはしない…それは俺の明確な意志…
いや…「意地」かもしれない。
幼い時兄弟を無くした、交通事故だ。
即死だった。トラックの運転手が轢いた、かなりの速度で。運転手は捕まえられなかった。
理由は目撃者の少なさ、目撃者はほぼ皆無だった。
憎んだ。世界を。人を。最愛の兄二人を奪った全てが憎かった。親以外信じられなくなった。
理由は警察が言っていた故意に轢いたという言葉のせいだ。
親二人はその三年後に死んだ。
親二人で俺の誕生日プレゼントを買いに行った。俺に秘密で買いに行っていたから俺は乗っていなかった。秘密で買いに行ったのに俺が知っているのは二人が乗っていた車にプレゼントらしきものが…親の腕の中に守られていてほぼ無傷だったからだ。
事故だった。
俺は泣いた、嘆いた、何もかも失った。
辛うじて残ったのは形見のペンダントだけ。
俺は家に閉じ籠り高校中退。
どうでも良かった。
俺が消えても悲しむ人達は全員死んだから―――――
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