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その身体に思わず見とれてしまい「すごいね、何かスポーツしてたの?」と言葉が口をでる。 「空手ちょっとと喧嘩」 「喧嘩?」 「昔の話。あの頃は若かったな」 「やっぱり元ヤンだったか……」 「あ?」 「何でもない」 あいつはそんな事を考えてるあたしに近づくと「お前……着痩せするんだな」と小さく呟いた。 「え?」 そう聞き返そうとした直後肩をトンと押された。 「きゃっ」 あたしの体は重力に従い後ろのベッド落ちスプリングで体が揺れ、あいつは仰向けになったあたしの身体を挟むようにベッドに両膝をつき上からあたしの身体を眺めた。 「な、なに見てん……」 その視線から逃れるように胸を両手で隠そうとしたが、手首を掴まれベッドへ押し付けられ唇が重なった。 「んっ」 見た目とは違う優しいキスに身体がピクっと反応してしまった。 「お前もそんな声出せるんだ」 顔を上げたあいつはあたしを見下ろし笑い、恥ずかしさで顔が赤くなる。 「い、いいじゃない!」 これから始まる久しぶりの行為に緊張する気持ちを隠すように、わざと大きな声をだす。 「あとで文句言うなよ」 あいつ口元に笑いを浮かべると、首もとへ唇を滑らせながら、すでに熱を帯びだした身体へ優しく指先を滑らせた。
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