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そう、自嘲してしまうほどおんぼろの自転車を駅に向かってこいでいた。 まだ明け方はちょっと肌寒い。なのに僕の額にはうっすら汗がにじんでくるほどこの坂道は辛い。 必死になりすぎて喋る余裕もなかった僕は、キミがあまりに静かでいなくなったんじゃないかって何度も心配になって、でも僕に寄りかかってるキミの体温があったくてその度安心した。 商店街を抜けて線路沿いの上り坂を必死に漕ぐ僕の後でキミは楽しそうにはやし立てる 『ほら、頑張れよ!もうちょっとじゃん!!坂を上ったらちょっと休憩しようぜ。だから頑張れ!』 代わってくれたり降りてくれたりはしないんだな…そうここの中で思いながらもその応援に押されるようにして坂を上りきるとさっきまで騒がしかった彼が急に静かになった。 『おい、見ろよ』 正直疲れててそれ所じゃなかった僕はしばらく彼の言葉を無視してたんだ。
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