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そんなキミがいなくなる。
部活の帰り道、何事もないような、たいしたことじゃないような口ぶりで話し始めた。
「…しょうがねぇなぁ(笑)誰でもないお前の頼みだしな。こんなにお前のワガママ聞いてやるのなんて僕しかいないしな」
あまりにも普通に話すものだから僕も普通に、いつも通りに話して帰る。
『じゃぁ明日!よろしくな!!』
「おう!明日な!」
…いきなりなんだよ、あいつ。転校とか聞いてねぇよ。何で僕に何も行ってくれないんだよ。…ふざけんなっ!
言えなかった言葉を吐き出したら少しすっきりして。
きっとアイツもずっと言えなかったんだ。俺なら言えないし。
それでも実感なんてわかなくて。とりあえず明日朝早いし眠くもないのに無理やりベッドに入って目を閉じた。
目を閉じる前にあいつの家のほうを見ると、部屋の電気は既に消えていてほんの少し泣きそうになった。
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