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やがてパパが口を開く。
「ウチの娘がお前をいきなりぶん殴ったおかげで、お前にもやり直せるチャンスが巡って来たな。ウチの女房が泣いたおかげで、お前の苦しみも少しは軽くなったな。
結果オーライだ。うんうん!!」
そう満足そうに頷いた!!
ポジティブなのは知っていたが、デリカシーが無さ過ぎる!!
流石に窘めようと口を開く。
瞬間、霊が自らしろちゃんに頭を下げた!!
「お前もこの期を逃したら、まだ彷徨うって理解したようだな。よしよし!!如何なる罪を犯そうが、自首は罪の軽減が認められるっつー素晴らしい制度だ!!」
パパはしろちゃんを急かすように促し、しろちゃんもそれに同意し、霊を冥穴に連れて行った。
「静、尚美にちゃんとありがとう言えよ?」
ポンと私の頭を叩くパパ。
怖い顔が消え、いつものパパの顔に戻っていた。
ママは私を抱き締めて
「ごめんね静ちゃん!!最初に『心』を教えておくべきだった!!静ちゃんが辛い思いしたのはママのせいだね!!」
そう言って泣くママ。
私はママの胸の中で、いっぱいいっぱい謝って、いっぱいいっぱい泣いた。
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