4 家族

2/12
前へ
/50ページ
次へ
「誰かお客さん~?」 私達の話し声が聞こえたみたいで 誰かが入って来た。 男だ。 「新入りよ!みんなに知らせてきて!晩ご飯に説明します。」 そうお母さんが言った。 私は恥ずかしくて 後ろを向けなかったけど あっちのほうから 私の顔をのぞいてきた 私を覗いたその男の子は 髪が少しツンツンしている黒髪で、黒縁眼鏡をかけていた。 目は綺麗なまつげがかかっていた。 一言でいうと“格好イイ” 「おー可愛い」 ぎょっ!! か、可愛い…って……何? 「髪が長くて栗色で、肌が白くて目が大きくて…おまえらとは大違いだなっハハハッ」 私は顔を真っ赤にした。 可愛いなんて……言われた事ないから… 「うっさいなあ!いきなり入って来て何それぇ、ほら自己紹介しなさいよぉ」 彩香は男の子の服のすそを引っ張り、私から顔をはなして言った。 「ったく…こぇな~、俺は藤堂輝っ!輝って呼べな!」 ニカッと笑って私を見た。 私はなんだかうれしくて 「私は、山藍優子です…」 って頑張って言えた。 輝は私を指差して「顔真っ赤~」と笑った。
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加