第二章 独白

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文の整理や会合の手配など、小姓がやるのか判らない仕事も命じられました。 先生には様々なことを任されていたこともあり、俺はてきぱきとこなしました。 早く戻りたかったから、というのも理由です。 しかし桂先生はあれもこれもと命じなさいます。 桂先生の手伝いをするのは初めてではありませんが、ここまで頼まれたことはありません。 さすがに、何か企んでいるのではないかと疑い始めました。 桂先生を疑うだなんて、と思ってはいたと弁解させてください。 でも桂先生を疑わずにはいられなかったのです。 次々に与えられる仕事をこなしているうちに、日が落ちてきました。 ついに俺は言いました。 先生が心配なのでもう帰らせていただけませんか。
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