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「バレないにこしたことはないや。ま、バレても良かったけど」
真理亜は今度はチューハイを開けた。
「計画の失敗に後悔は無い」
そう言う真理亜の目が真っ直ぐで、大和田は黙ってビールを飲んだ。
そしてつまみのビーフジャーキーの袋を開ける。
会話はあっという間に世間話になり、酒が入ったこともあって二人はよく喋った。
やがて大和田は真理亜に訊ねた。
「どうだった?幕末は」
「報告書通りだよ」
「そうじゃなくて、お前の感想を聞いてるんだけど」
真理亜ははっきりと顔をしかめた。
つまんだビーフジャーキーを食いちぎる。
「あたしはあいつを許さない、許せない」
意味が解らず、大和田はビールを口に含んだ。
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