第一章 思わぬ再会

6/8
前へ
/41ページ
次へ
『ありがとう』 「あんな別れであたしが納得してると思ってんのか、あいつは」 真理亜はゴミ袋を乱暴に放った。 「さて、と…やんなきゃな」 と、真理亜は腰に手をあてた。 目の前には文献が積んである。 幕末から戻ってきて最初の“今”の仕事は、文献の後片付けだった。 大量の文献にうんざりしながら、何冊も積み上げた文献を抱えた。 資料室へ向かいながら、息を吐いた。 足でドアを開け、棚へと戻す。 【あと何往復しなきゃなんないんだよ…】 文献ということもあり、古いものが多い。 真理亜は無意識に丁寧に扱っていた。 抱えた分を全てしまい終え、真理亜は再び文献を取りに戻った。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1224人が本棚に入れています
本棚に追加