第1話プロローグ

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  あまりの言い方に逆にビビる。 「ま、まぁ知れば分かってくれるだろう」 男はとにかく、無理矢理にでも話を進めなければ感が、汗としてタラタラと流れていた。 「はっ?」 未だに興味のないディダをよそに、男は隠し持っていた小刀を取り出す。 マルスを刺すかと思い、ディダは緊張を高め、事態の予想と状況を判断し闘いの構えとなる。 「ふふふっ……そう焦らずとも良い……ただこうするだけだ!」 男は自分の指を軽く小刀で刺すと、血が一滴二滴小刀に流れ、そしてマルスの頬にその血を垂らす。 何がしたいのか把握が出来ない。 しかし、それは急だった。 「ゔわあ゙ぁぁぁ!!!!」 マルスが急にもがきだしたのだ。 「マルス!!」 血を垂らされた頬はみるみる焼け出し、今にも全身が焼かれるのかと言うとんでもないモノだった。 「こいつはな、バンパイアの集落で見つけたガキでな、見たろ? こいつはバンパイアでありながら、人の血はおろか、動物の血さえ、この様に焼けてしまう! そう、唯一、血を受け入れたのは自分と同じバンパイアの血だけ! こいつを育成すれば……」 男が全てを語る前に足で顔面を踏み潰した。 ディダはマルスを抱き上げ、 「大丈夫か!?」 マルスの顔や体調を確める。 焼けたばかりで凄く痛々しく、かなり先程の激痛で体力も消耗している。 「……ディダ……ごめんなさい……」 痛いのを我慢して再度謝るマルスを見て、 「気にするな、早く手当てしないとな……」 ディダは優しく言い、急いで家へと戻ろうとした。  
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