第1話プロローグ

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  一瞬で、目の前にディダがいて、しかも銃を掴んでいる。 「な、何なんだ……お前は……! あ、悪魔か!?」 振り払いたいが、恐怖で男の手はカタカタと揺れた。 「よく言われんだよなぁ~そういうの!」 ディダは銃を片手で潰す。 それだけではない、 「何なんだ! そ、その手は!!!? あ、あ、あ、悪魔だぁ!!」 男が恐怖で顔をひきつる。 無理もない、ディダの手が赤い鱗で覆われ、しかも撃たれた頭の部分も赤い鱗になっていたのだ。 「だから悪魔じゃねぇんだよ。 俺は龍だ、只の龍じゃないんだ」 その顔は不気味に笑う。 「龍!? ひぃぃ悪魔……!!!!」 「どうして、聖書とかで書かれてる事を鵜呑みにしてるのかな?」 「う、五月蝿い! わ、私は……」 男の足はもう立っているのがやっと。 「そうそう、ちょっと話ずらされたからイライラしてんだ、分かるか?」 「な、何がだ……!」 「俺は龍は龍でも吸血鬼の龍、バンパイアドラゴンなんだよ。 よくも、同類を手出したな?」 ディダは歯が鋭い牙へとなり、顔を近付けた。 「ま、ま、ま、まさか!?」 男はある事に気付く。 そう、連れてきた連中が誰もいない、いや逃げるとしても音が無さすぎる。 「さよなら、神父様」 ディダはゆっくり口を開け、男の喉に近付く。 そして、 「い、嫌……ひぃぃいぃぃ!!!!」 男の悲鳴がそこら中に響き渡りました。  
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