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目覚ましが鳴った後に
モゾモゾとベッドの上でぐずる
ぼんやりと窓を見つめては
夏の眩しく、熱い視線に
渋々起き上がる
『今日は通るかな』
『今日は見れるかな』
『今日は喋れるかな』
繰り返すように頭で考えては
鏡の前で役を練習。
だけど、いつもそれは
“練習”で終わる
絶対に“本番”にいけない
とわかっていながら
この役はうんっと力を
つけなきゃ、やれない役
そしてこの役はあたしにしか
絶対にできない
“本番”のチャンスは一日に数回
私が舞台に立てるのも
一日に数回
彼が横を通る時こそ
シンデレラの役になるチャンスなんだ
.
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