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テーブルの上に並べられた、7種の香水。
色とりどりの美しい形の小ビンを見て、老紳士は嬉しげに目を細めた。
テーブルを挟んだ向こうにいる若い3人は、見込んだ通りやはり自分の後継者に相応しいようだ。
スーツに片眼鏡をかけ、口ひげも眉も、髪と同じ様に真っ白になっている。
普段はついている杖は、座っている椅子の横に立てかけていた。
その老紳士は、かつて「大怪盗G」として、世間を賑わせた男だった。
今は引退し、穏やかな隠居生活を送りながら自分の後を継ぎ世界の宝を集める怪盗を育てることに力を入れている。
「よくやっておるようじゃの。わしは嬉しいぞ」
ニコニコと穏やかな笑みを浮かべながら、目の前に座る3人の若い怪盗たちを褒めてやる。
「こんなの、お安い御用だぜ!」
力こぶを誇示するように、1人の男が腕を振り上げて笑う。
タンクトップからのぞく右肩には、大きな銃痕が見えた。
筋骨隆々の大柄な男だが顔はどこかあどけなさが残る。
こうやって笑う姿はいかにも無邪気だった。
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