一話

3/8
前へ
/17ページ
次へ
「マスター」 「何だ?」 「前方に4つの生体反応を確認しました」 「敵か?味方か?」 「魔力、及び気の施行反応無し。 恐らく一般人かと」 「何だと!? 一般人がこんな場所で何をやっているのだ!?」 その時、茶々丸の背部に悪魔の魔力弾が直撃したようで私を腕から落としてしまった 「マスター!?」 そして、自らの身にかかる衝撃に、視界が暗転する side詩紀 何かが森のざわめきに混じって聞こえてきている しかも、徐々に近づいて来ているようだ 俺は持っていたカード(ラウズカードとか言うらしいが)を腰のホルダーに戻す 弘(ヒロ、弘明の略名)達もそれぞれが周囲を警戒していると、俺の前方の茂みから何かが飛び出し、弘にぶつかる 「ぐぉ!?」 「弘!?」 そのまま、弘がその何を受け止めたまま後方の樹木にぶつかった 玄(ゲン、玄汰の略名)や誠も弘の方を向き、驚いている そして、ぶつかった時に舞い上がった砂埃が晴れ、その何かが明らかになる 「…金髪の女の子?」 誠の呟きが聞こえたがそれよりも弘が樹木にぶつかった時に背中を強打してしまったようで呻いていた 「弘!大丈夫か?」 「…つつっ、な、なんとかな ウホッ!金髪幼女!」 「……大丈夫みたいだな。 しっかし、なんで女の子が……ぐぉ!?」 「玄!?」 今度は茂みから別の何かが玄にぶつかって近くの樹木にぶつかる 「玄!大丈夫か?」 「ぐぅ…今度は何だよ、おっ、女の子?」 緑色の長髪に耳に機械のようなものをつけた女の子が玄に覆い被さっていた どうやら気絶しているようだ
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加