最悪の出会

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それは3年のクラス分けが発表された日だった。 「武藤!お前、クラス何だった?」 「おー掛川、俺はDだ。お前は?」 「げ…、また一緒かよ。これで3年連続、お前と一緒じゃねぇかよ」 「うるせ。嫌ならお前が違うとこ行けや」 「おい待てよ!砂緒(スナオ)ってば!」 「てめ、下の名前で呼ぶなっつってんだろ!」 俺の名前は武藤 砂緒(ムトウ スナオ)。 自分の性格に相反する、この名前が俺は大っ嫌いだ。 それでコイツ、掛川 久志(カケガワ ヒサシ)。 掛川は高校入ってからの親友で、野球部のピッチャーをやっている万年色黒の坊主頭。 入学早々、当時流行ってた野球ゲームの話題で意気投合した。 それ以来、クラスもずっと同じで何となくつるんでいる。 _
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