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「私その頃は今より成績良くて、得意な文系では結構上位だったんだけどどうしても澄くんだけは勝てなくて…」
小島さんは悔しそうに舌を出した。
「武藤くんとの噂聞いて奪ってやろうって思って近付いたけど、いつの間にか本当に武藤くんのこと好きになっちゃってたの。でもやっぱり勝てなかったけど」
「小島さん…」
「澄くんには言わないでね。私の事なんか覚えてないだろうし」
「うん。分かった」
「なんか吹っ切れたかも!誰かに勝つとかじゃなくて自分の戦いだもんね。勉強も恋愛も」
「そうかもね」
「ありがと武藤くん!あと3日間は今まで通りよろしくね!」
「こちらこそ」
小島さんがいい人で良かったな。
まさか澄をライバル視してたとは思わなかったけど。
3週間の短期講習も、あと3日で終わり。
小島さんならきっとすぐ次に進めるよ。
勉強も恋愛も。
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