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「そういえば同じクラスだったかも。小島麻衣子」
予備校からの帰り道、思い出したように澄が言った。
「覚えてなかったのかよ。人の事言えねぇじゃん」
「基本、他人に興味ないからな。お前以外は。」
「ぶ…っ!お前、良くそーゆー恥ずかしいこと平気で言えるよなぁ」
思わず飲んでいたジュースを吹き出した。
「本当の事だろ?言わないと伝わんない事もあるんだよ」
「言わなくても分かってる事もあるんだよ!」
「照れてんだ?」
「照れてねー!」
「そういえば砂緒、お前最終的に大学判定いくつだったんだ?」
「え?…………C?」
「ふざけんな!もう一回やり直して来い!」
「やだよ!これでも頑張ったんだ!勘弁しろっ」
「じゃあ、これから毎日俺が家庭教師してやる。覚悟しろよ」
「いやだ!助けてマスター!」
「逃げんな、こら!」
かくして予備校の波乱は幕を閉じたのだった。
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