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「リボー…ン…」
気づいた時にはもう遅かった
「ぅ…ひっく…」
両方の目から
涙が溢れていた
その涙は
迷いからのモノではなく
『好きな人に素直に気持ちを伝えられない』
『近くにいるのに見てるだけしかできない』
そんな悔しさからの涙だった
そして、それは
長い間会っていなかった事への
悲しみの涙でもあった
「…んぅ……ひっく…」
一度流し始めた涙は
そう簡単には止められるはずもなく
ツナはその場に泣き崩れた
そして、声を殺しながら
壁に向かって一人泣いた
その時
「おぃ…何してんだ?」
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