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「そーだ、それどーなった?千里の母さん説得出来たのか?」
「あ~、全然余裕で。寧ろすんなり出来過ぎてて逆に怖ぇくらい…」
「そっか、じゃあ良かった!
じゃあ、お兄さんとお母さん仲直り出来たんだよな?」
「や…先週の月曜日から兄貴と連絡取れてなくて…」
「え…」
俺の話に、ホッとした様な様子を見せた2人が、一瞬で表情を強ばらせた。
「連絡取れねぇって…
メールでも電話でも…?」
「そー、兄貴月曜日から夏休みで、俺が母さんと話する前に千さんとはヨリ戻した?みてぇだから、千さんとイチャイチャしてんじゃね?」
「え、でももう一週間経ってんじゃん?美容師って、そんなに長期間休み有る?
もう仕事始まってりゃ、散々メールや電話入れてたら、流石に返事くれてもいい頃じゃ…」
「…確かに…」
言われて携帯を開いてみても、やはり兄貴からのメールは来ていない。
出勤してるにしてもまだ店の営業時間前だったから、そのまま兄貴に電話を掛けてみたけど…
「やっぱ出ねーなー…」
「マジか…ちょっと、出るまで掛け続けてみた方がいいんじゃね?
それか、お兄さんの職場の方に電話してみるか」
「や、流石にそこまでしなくても…
朝着信入れてりゃ、手ぇ空いた時に折り返してくれるか、メールくれるかするだろうし…」
「でも一週間一切返事無かったんだろ?」
「無かったけど…」
「弟にこんな事を言うのもなんだが…夏休み前までの烏多飼は本気で、「一佐を殺して俺も死ぬ」って勢いだった様だぞ…?悠長に待ってないで、連絡が取れるまで本気で粘った方がいい気がするんだが…」
「…そっ……」
そう言えば…っ
ヒロさんもそんな事言って…
すっかり聞き流していた話に一瞬で血の気が引いて
再度携帯を手に兄貴の職場の方へ電話を掛ける。
うっかり気が動転しちまっていて、直ぐに電話に出てくれた兄貴に
「外村ですけどっ兄貴来てますっ!?」
と叫んでしまった。
兄貴に……?
『はぁ?何言ってるんだ?』
って受話器から聞こえてくるのは、やっぱり兄貴の声で…
「あぁぁぁぁー…よ、良かったぁぁぁぁぁぁ……千さんに殺されてなくて…」
『ああ…殺されるんじゃないかと思う勢いだったけど…』
「はぁ?」
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