亜理沙着地して、茸を食す

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もふっもふもふっ 静かに目を閉じて私は茸を味わう。 触った感じも柔らかかったが、食感も非常に柔らかい。まさにもふもふ。 マシュマロよりも弾力と歯ごたえがありながらも、グミよりはふわふわしている。 これが新食感というやつか…… 味は茸というよりもお菓子を食べているような甘さがある。見た目の派手さに反して、シフォンケーキのような控えめな甘さが美味しい。 いくらでもいけちゃいそう…… 飲み込むのが惜しいぐらいだが、ゆっくりと飲み込むと、ほんのり茸の香ばしい香りがして、食欲をそそられる。 うっうまい!!食欲の宝石箱やー!! よくわからないコメントを頭の中で叫びながら、さぁ二口目にはいろうと目を開けた私の視界に飛び込んできたのは、先程の風景とは一風変わった光景だった。 ……?? …………???? どこよ……此処?? 白い。ひたすら白い壁が私を囲んでいる。 高さは大体30mぐらいだろうか。横幅の方が随分と広い。そして底は凸凹している。 いつの間に??全然気づかなかった……。 壁を触ると柔らかい。まるでさっきの茸みたいに……ん……?? そういえば、なんか茸みたいな匂いもする……。 ふと足元の凸凹を観察してみる。 先に行くほどに細くなり、タイヤについているような横線や、丸形がついている。 この形……どっかでみたことあるような……?? はっ!? 私は唐突に靴を脱いで靴の裏を見た。 靴の裏は滑り止めの為に凸凹になっていて、線や丸が入っている。 ……そっくり同じだ…。 穴の底の凸凹は、私の靴の裏の模様と全く同じだったのだ。 茸の匂い……床の凸凹……穴の形……まさか…。 そうだとしたらどうすれば良いのだろう??そもそも何が原因で……
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