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「僕変なこと言った?」 心配になって聞いてみた。 「べつに。」 そう言うと、彼女は僕を見た。 「やっと見て話してくれた。」 「見てないから。」 そういうと、また目を反らす。 「あんた学校はいいの?」 「勇真。」 「…、勇真は学校に行かなくてもいいの?」 ふさぎ込みながら、彼女は初めて僕の名前を言った。 「今日はお休みだからいいの♪」 「嘘つき」ポロポロ 初めての嘘は、彼女を泣かせてしまった。
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