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夜道・・・、俺は多分人よりも視界が悪いと思う。 俗にいゔ鳥目゙。 正式には夜盲症というらしい。 言わずもがな大部分の鳥が夜になると目が見えない・・・というところから来ている。 普段は夜になると眼鏡をかけるのだが・・・、今日に限り近くのコンビニに向かうだけだから・・・と思い体の一部を置いてきた。 後悔先に立たず。 まさか目の前でなんらかの取引が行われていて、しかもそれは結構危ないもので、俺が見ていた(見えるはずがない、とんだ言い草だ)と思われるなんて思いつくはずがないだろう・・・! まぁ・・・かなり近くだったはずだが、俺は全く見えなかったぞ! ゙鳥目゙という諸事情も知らない、多分危ない連中は俺を追い掛けてきた。 「いたぞ、早く始末しろ!」 あっ・・・逃げる時にみたキラッと光っていたものはやっぱりナイフだったんですねー・・・あはは、 笑えないっ! 「くそっ!」 茂み(ありきたりすぎたのか?)に隠れていた俺は連中と逆方向に向かって走り出した。 というか、普通ばれないように静かに近づくだろう・・・と思いながら走った。 後ろから足音は聞こえてこない。 ふーっと一息つこうとした瞬間首元に冷たい感触。 ・・・あーれー?おっかしいなぁー? 「・・・さっきの見た?」 後ろから聞こえたのは、女の声。 逃げようとしたが、最初に腕を背後で捕われたので諦める。 これはなかなかの怪力だ。 男がかてない女っているんだな・・・と沈んだ気持ちで考える。 ・・・全速力だったのに、追いつかれるし。 「・・・ねぇ、殺すよ?」 「!!・・・見てない!何も見てない。そもそも女がいたこと自体しらない!俺は鳥目なの、夜は全くって言っていいほど見えないの!!」 一気にまくし立てる。 ちょっとでも怯んでくれないかなーと思ったが何も変化がない。 余程場数を踏んでいるようだ。 「・・・。」 無言の沈黙の後、パッと手を離された。 驚いて振り返るが、俺を押さえ込んでいたと思われる女はそこにはもういなかった。 ぬかるんだ土に残った小さな足跡が女がいたことを証明するただ一つのものだろう・・・。
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