プロローグ

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高校入学前夜。 俺の眼前に広がるのは街並み。 一歩踏み出せばその街並みに飛び込める。 その一歩に勇気はいらない。 だって、飛び出すためにここに立っているのだから。 望んでいない人生。 畏怖され蔑まれる人生。 そんな場所に、俺は生きる価値をどうしても見いだせなかった。 だからここに立っている。 転落防止用の柵を背に、俺は再び眼前を見据える。 あぁ、何故俺は今生きているのだろう。
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