プロローグ

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「…どなたか知らないが、人生の最後を見届けてくれる人がいて嬉しい限りだ」 「…それがお前の望みなら叶えよう」 淡々と語る口調に若干の不気味さを感じる。 「だが、本当にそれはお前の望みなのか?」 「…。」 「それに、飛び降りた所でお前の望みは叶わないだろうさ。生死の境をさ迷った挙げ句に生き残るのがオチだ」 背後に立つ人物が不気味だった。 何故そんな事を言えるのか。 何故未来予知のような事を。 「"また"病院で退屈するよりは普通に生きてた方が実りはあるんじゃないか?」 「アンタ…何者だ?」 不気味、じゃない。 怖い。 何故俺の過去を知っている? こんな知り合い、いない筈だぞ。
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