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こんにちは。冴月です。
このたびは『Goodbye, My Dear Old Days.』の番外編『You're my friend...?』をご一読いただき、ありがとうございました。
いかがでしたでしょうか?
お楽しみいただけましたか?
もう、本当にこの小説は――難産でした。
本編より、きつかったところがあります。
――ここからはネタバレが入りますので、あとがきから派の方はここまででストップください――
読まれた方のみどうぞ。。。
さて、ここまで苦しかった理由の一つに、人種問題をどう扱うか、にものすごい悩まされたからです。
そもそも日系人のアレクを主人公に置いたのは、アメリカの人種のとらえ方人ついて、日本人的感覚を持った人間からの視点がほしかったからです。
だからアレクの視点は『日系人』ではなくあえて『日本人』にしてあります。
モノローグでも入っていますが、誤植ではないんです。
ただ、それをテーマの一つに挙げたとしてもあまりに重すぎては読む人に辛いわけで。
どのラインまでが許されるかなあと試行錯誤しながら進めていたんですね。
それもあってすごい難産になってしまいました。
あまりに苦しかったので途中でラヴェンダー視点の『Please embrace you closely tonight.』という恋愛主眼の小説や『ハロウィンと怪盗と黒猫と』というドタバタコメディを挟んでしまいました(笑)
※ラヴェンダー視点のはまだ終わってはいませんが、あれはあれで別のエンディングがありますので、お楽しみに。
さて、もう一つの辛かった理由が4章。
あれ、行き当たりばったり的なように見えた方いたかもしれません。
でも実は最初から、その展開を考えていたんです。
だから先に進めば進むほど苦しかったんですね。
あまりにあっけないと思われるかもしれません。
ですが人の死とはそういうものなんだと私は思っています。
実際会社の同期が亡くなった時もこんな感じでした。
同期は病気だったのですが、それでも還ってくると信じていた人が還ってこなかった時のあの喪失感。
あまりのあっけなさに呆然とする気持ち。
そういった感覚が私の中に色濃く残っていたので、あえてあのシーンはああいう感じにしています。
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