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「男子たるもの、男子たるもの、男子たるもの……そんなに息苦しい生き方しないといけないのかな、男って」
思わず日本語で呟いた俺に、ジェイさんが不思議そうに首をかしげる。
俺は曖昧な笑みを浮かべて首を振った。
「外、グロウの様子見に行こうよ……て、あれ?」
ふと部屋の奥で動く者をとらえ、視線をそちらに当てる。
するとそこにはもしゃもしゃの金髪のフレッドがいた。
「……外、行ってもいいかな?」
俺が言うと、うまく騒ぎを避けて無傷だったらしいフレッドは尻餅をつき、こくこくと頷いた。
それに苦笑してから、俺はジェイさんの腕を引いた。
「あのバカがちゃんと右腕使わないで勝負してるか、見ておかないと」
「あ、ああ」
俺に気圧されるように頷いて、ジェイさんもアジトを出た。
外に出ると、ジェイさんの意識はもうグロウの方に向いたらしくて、通りのすぐ先、少し広くなってる広場にいる二人の姿を見つけて一目散に駆け出していった。
でも俺は、閉まっていこうとする扉を少し振り向いて、頭を下げる。
一応大怪我にはならないように急所に一撃で決めようとは頑張ったけど、体格差と俺の未熟さのせいで力業を使わざる得なかった人もいて。
結構目を覚ましたあと、痛みに苦しむやつも出てくるかもしれない。
あとでフェイを呼んできちんと診てもらうくらいしか罪滅ぼしはできないけど。
「ごめん、みんな……」
小さく呟く俺の前で、扉が閉まる。
扉と壁とがぶつかる重い音と、俺を呼ぶジェイさんの声に引かれるように、俺は意識を切り替えて走り出した。
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