2)災害が忘れた頃にやってきた

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 何か聞かれたくないこと言いそうになったのかな。  叩かれた頭を軽く手で押さえながら俺は思って、首をかしげた。  だとしても、聞かないでおくのが礼儀ってものだよね。  そう思い、視線を再び彼の背中に向けて、俺ははっとなった。  背中には『萌』の文字が夕日を受けて燦然と光っていたからだ。 「ジョン! そのTシャツ!」  流石にそれ以上見るに堪えなかった俺は、ジョンを追いかけるとTシャツを封印することを薦めた。    自分が日系だと言うこともきちんと告げて。  そうすると、やっぱり意味を知らなかったらしいジョンは顔を真っ赤にしてすぐにTシャツを脱いだ。  きっと彼の伝説のコスチュームは、以後永遠に日の目を浴びることはないんだろうな。  合掌。
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