destitute

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何で生きなきゃいけないの? 勝手につくって、勝手に産んで。 死ぬ事くらい自分の意思で決めさせてよ。 それにさ、私なんか死んでも地球は回るよ? 63億分の1が死んだところで世の中は何も変わらない。 むしろ、私なんかいない方が少しは世の中の為になるんじゃないのかな? 痛みって脳が感じるんでしょ?生命維持のために。 痛みがあるって生きてるって事なの? 私は死にたい。 死んで楽になりたい。 生まれるのは自分の意思じゃないんだから死ぬくらいは自分で決めさせて。 私は睡眠薬を水で流し込み、真新しい剃刀を手首に押し当てた。 斜めに開いた傷口から鮮やかな赤色の液体が流れ出す。 痛みは思いの外感じられなかった。 無数にある手首の傷がそれを鈍らせたのかもしれない。 私は止めどなく溢れ出る湯船のお湯に手首を入れた。 段々とお湯が赤色に染まる。 血液が赤いのはヘモグロビンのせいじゃない。 血を綺麗な色に染め上げる為だ。 私はゆっくりと浴室の壁にもたれて目を瞑った。 これで楽になれる。 もう何も感じたくない。 何もしたくない。 死後の世界は残された遺族の為に造り出された空想の世界。 死んだ後にあるのは無だけ。 これから私は無になるんだ。 さよなら。何に対してのさよならかな? 自分でも解らないけど。 とにかくさよなら。
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