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「えっと…その…」
私は狼狽えてる和哉の様子を見て私のポジティブ過ぎるポジティブシンキングを吐き出す。
「最初は復讐するために私に近づいたけど、だんだんと私に惹かれて、でもまた裏切られるのが怖かった。だから計画を実行にうつした。でも自分が居なくなった後の私が心配で私に無言の道標を残してくれた。違う?」
「栞ってポジティブでナルシストだったんだね」
「和哉、可愛くない。正直じゃないとモテないよ?」と私は可愛い気のない発言をする。
「モテたいなんて思った事無いから。俺は今までずっと、これからも蓮見栞って人にだけ愛されれば幸せだから」
時間が止まった。
脳が機能を停止させる。
頭の中で心臓の鼓動を停止した事を告げる心電図のあのピーって音がなっている。
「栞のバーカ」和哉はまた可愛い気の無い発言をした。
でも私の頭の中ではあの心電図のピーって音が鳴り響いている。
「栞?」和哉が前屈みになり私の顔を覗き込んでくる。
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