《BLEACH-時渡りの旋律-》

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 白く白く、覆われていく世界。 『…冷たい…』  生まれて初めて呟いた言葉は、酷く味気無くて。  それから2000年――私はずっと、独りだった。 ********************** 【空座総合病院】  真っ白な病室は、物々しい雰囲気に包まれていた。  星も瞬く静かな夜。雲一つ無い穏やかな空模様とは裏腹に、辺りにはピリピリとした緊張感と、悲壮感が漂っている。  一つのベッドを医師と数人の看護師が囲んでいた。  不意に、看護師の1人が振り返り 「先生、心室細動ですっ!」  緊急を告げるモニター音に、焦りを含んだ言葉が飛ぶ。それを受けて、医師は軽く眉根を寄せたまま告げた。 「DCを200でチャージ」 「はいっ…OKです」  指示に看護師は素早く答える。医師は頷くと手にした機器を患者に宛がい、スイッチを押した。  どんっ  重たい音と共に、患者の細い体が跳ねる。  ちらりと無言で看護師を見やる。しかし、その表情は焦燥に満ちていた。 「駄目です!」 「次、300」  冷静な医師の姿を遠巻きに見ていた女性が、不意に泣き崩れた。
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