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友達は勿論いるけど……
決して、他人に迷惑をかけるような人たちじゃないから。
きっとピンチが訪れたら何時でも身を挺してくれるし、してあげるけど。
それはもしもの話で、基本的には自立した関係だから。
『それ』は、埋められなかった。
そんなある日、新しいバイトを始めた。
クラスの子の紹介というか手伝いで。
「画家の卵の、アシスタント」
「私、絵とか解らないよ?」
「大丈夫、パシりみたいなもんだから」
若い画家の、食べ物やら画材やらを買い足すというバイト。
小綺麗なマンションの一室を激しく汚し、髪も服も絵具にまみれた細長い青年。
「新しい人、連れてきたので」
「えっ」
クラスの子は物珍しさにつられて始めたが、余りにコミュニケーションの図り辛い画家に嫌気がさしていたらしく。
私を人身御供にして逃げた。
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