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仲間との絆
私は、5歳の時から剣道をやっています。剣道は礼節を重んじる日本きっての武道です。
その剣道での涙の話です。自慢ではないのですが、小学校1年生から6年生までは市内で相手になる人がいない位強かった剣士でした。小学6年生の春の大会は全道大会の出場が掛かった大事な試合でした。
その当時、ライバル視していた剣士と決勝戦でした。その剣士は私を目標にやってきたと言っていました。私はその思いと私自身の目標(夢)を叶えたかったので全力で試合に臨みました。
試合は3分3本勝負。先に2本を取った方が勝ちます。試合はとても厳しく規定時間では終わりませんでした。
延長10分を過ぎたところで私の技が1本になりました。私は何故か涙が流れてきました。終わって相手に礼を言った時に相手も涙を流しながら言いました。『俺はいつか絶対、おまえを倒すからな』と。私も『あぁ、絶対その時も返り討ちにしてやる』と言って抱き合いながら言いました。
その時の涙はいつになっても忘れません。友情の深さを初めて知った日でした。
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