◇帰りたい、帰れない◇

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土「あー・・・。とりあえず、その不気味な格好を直せ。」 カイ「え?」 見直してみると、今の私の服は仕事着のまんま。確かにこんな服、幕末じゃあり得ないし、言われて当然だろう。 土「着替えの着物は?」 カイ「有りません。」 土「・・・。ったく、ちょっと待ってろ。」 ゴソゴソ・・・ 土「お、あったあった。」 カイ「?」 土「これでも着とけ。」 カイ「・・・わぁ。」 土方さんに渡されたのは、空色の綺麗な着物と、純粋無垢な白い袴だった。 土「丁度、こいつは俺には明る過ぎて持て余してた所だ。それに丈も足りない。お前にやるよ。」 カイ「・・・ありがとうございます!!」 ただただ嬉しかった。 見ず知らずの私を雇ってくれたこと。 綺麗な着物までくれたこと。
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