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「―――っ!!」
何か言いたくなるが、言葉にすると友人が傷つけられるかもしれない。
私はグッとこらえた。
「ふふ・・・妹はこんなに賢いのに、どうして三戸はあんなに馬鹿なんだろうね♪痛い目に合わないと分からない。」
「・・・」
「じゃ、よろしくね。友達は一週間、喧嘩を邪魔されなかったら返すから♪」
ひたすら睨むことしか出来ないのが悔しくて堪らない。
「・・・あ、そうそう。友達が解放されたからって、油断しちゃ駄目だよ。また捕まえるか、代わりを用意するだけだから♪」
背を向けて去っていく男。
私の頬に生ぬるいものが伝った・・・
―――
カイ「私は男によって、初めて兄のやっていた事に気付きました・・・思いかえせば、よく全身傷だらけになって帰ってくるなぁと。長い間、気付きもしないで呑気に・・・!!」
悔しさを思いだし、下唇を強く噛んだ。
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