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しばらく間を開けて、山崎さんを見た・・・
山「・・・」
カイ「・・・!!」
・・・そこには静かに綺麗な顔を濡らしている山崎さんがいた。
泣いている、と気付くまで、私はついその顔を凝視してしまう。
────あぁ、
待っていてくれているんだ・・・
私が前を向く、その時を────
その顔を見たら、自然とまた覚悟が固まってくる。
山崎さんの優しさが、悲鳴を上げる心をそっと慰める・・・
そして私は再び、暗い闇を、呼び戻した・・・
―――
「諧奈ちゃーん♪」
「あっ、海斗さん!!」
「あーーー!!だめだめ、《海斗兄ちゃん》って呼ばないと♪」
「なにそれ(笑)」
私に友達はいなくなっても、お兄ちゃんには凄く、凄く仲のいい友達がいた。
名前は、山本海斗-ヤマモトカイト-さん。
明るくて、面白くて、優しい。
もう一人のお兄ちゃんみたいな人だった。
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