陸奥の武士

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「……。」 その軍勢を見張りしている者達がいる どのような武士がどこへ向かうかを把握しておく必要はある ただ新しい陸奥守がわずか16歳ということにも、ひどく惹かれた 「兄上 物見が通過していきます」 自分からみるとまだ子供のような弟の三郎でさえ、二十歳になっている それが僅か16歳の少年になにが出来るというのか 太郎は思った 「先遣隊に本隊の物見…」 「ふむ まずは定石の軍行どうりだな 三郎」 200ほどの先遣隊は半刻前に通過した 武装も派手はでなく整然と、ただ街道を進んでいく 「兄上 本隊ですよ」 三郎の声が弾んだ
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