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「休息でございます
御所様」
いいながら自分のほうがほっとしていると親房は思った
館に入るとすぐ一番奥の間に通された
六の宮にも親房にも特にやることはない
だが顕家はその休憩時間を殆どをつかって武士の引見をしている
宣撫活動には最も効果的である
「白河を越えて二日。
多賀国府は目と鼻のさきです
これから行く道は平地でございますればあと二日とかかりますまい」
白髪混じりの頭に烏帽子を被った結城が、初めて表情に余裕を出しながらいった
武士にして珍しく結城には粗相なところがない
「ずっとお供をしていて、顕家殿の器量のほどが身に染みてわかりました
京をでたころは何故これほど急がれるのかさえわかりませなんだが…」
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