🆕ベイブ(厩戸贔屓)

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会場にたどり着くとそこはもうお祭り騒ぎ。沢山の屋台が立ち並び、中には火を噴いたり剣を飲み込んで見せたりと、様々なパフォーマーが人々の目を釘付けにしていました。 しかし残念な事に曽良は人ごみが好きではありません。早々にコンテスト会場に行こうと足を早めたのでした。 ~略~←← そこで曽良は一匹の子豚に出会います。子豚と曽良はしばらくの間見つめ合いました。 曽良は元々口数が少ない人でした。しかし目力は半端なかったのです。 子豚は曽良の眼力から何かを感じ取った様子でした。 子豚と曽良の間に言葉は無用です。 「ご主人、この豚は僕が買います。代金はそこの羊毛を差し上げますので換金するなりして下さい。」 「おい、これさっきコンテストで優勝した羊毛じゃないか!そんな子豚二束三文だぞ!釣りは!」 「結構です」 そう言うと、曽良はおもむろにその子豚の後ろ足をひっ掴み逆さ吊りに持ち上げると、ブイブイ鳴き喚く子豚を無視して悠然と歩き出しました。 「コラーー!!!何でそんな持ち方をするんだ!私を誰だと思ってるんだ!!!」 「ただの子豚でしょう。」 「なんだとう!?あんなに熱く見つめあったのは何だったんだ!!」 「畜生の分際で気持ち悪い事いわないでください。僕には妻がいますしノーマルなので豚とは無理です。」 「何が無理なんだ?ノーマル?ノーアニマルって事か?ちゃんと説明しろー!!」 そんなこんなでカタコトと荷馬車に揺られながら、一人と一匹は仲良く?帰路につきました。
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