4人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
「綺羅、」
キラキラと光るそれは彼の名前によく合っていた。
彼の首元を飾るペンダントは半月で、それは確実に誰かと合わさる為の運命にあったけど…
それでも俺は現に目の前にいる彼を抱いているのだった。
「は、ん…ッ……」
「痛い?」
「大丈夫…だから、もっと…」
続けて、と掠れる声に僅かな理性はプチンと音を立てて崩れ去っていった。
肌のぶつかる音と俺の浅い息、耳に残ったのは君の甘ったるい喘ぎ声だったけど。
「そ、う……っ」
名前を呼んでくれるだけで。
「綺羅…っ」
俺の心は最高に満たされる。
何だろうこの感覚、身体は疲れているはずなのにフワフワ浮いているみたいな…
自分じゃないみたいだ。だけど、勝手に身体は動いている。
最初のコメントを投稿しよう!