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「……っん…う…」
「あ、」
起きた?かな、やばいちょっと煩かったのかも。
柔らかい髪を撫でると、猫みたいに甘い声を寝言なのかよく分かんないけど発する綺羅。
…こいつ、本当に可愛いなぁー何か飼い慣らしたくなる。
「……ンー…爽ちゃん?」
「綺羅、」
「…だいじょーぶ?」
「何が?」
「切なそうな顔してる」
お前の、せい、だよ。大体他に誰がいるんだよ。
辛いのも嬉しいのも切ないのも全部ゼンブお前のせいだ。
いい加減、気付けばいいのに…天然で鈍感な君は気付いてくれそうにない。
「何かお前ムカつくね」
「初めてそんなこと言われた」
「だろうね」
今までイラナイくらい愛されてきたんだろうから。
いつだって君は温かい愛の中にいたんだから、初めてだろう。
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