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「もっと楽しませてよ」
「は?」
「足りないんだもん、まだこれくらいじゃあ…ね」
ニヤリ、艶めかしく笑う君は今までどれくらいの奴らに抱かれてきたの?
いや、もしくは過去形が間違いかもしれないな。
「これぐらいって…」
「爽ちゃん今日は本気出してないでしょ?」
「…俺はこんなもんだよ」
「うそ、いつもはもっと優しくしないし激しいもん」
「そう?」
うん、と頷いてから綺羅はそっとベッドから出て窓を見た。
だから顔はよく見えない状況で何故か不安になる。
「本当は罪悪感でも感じた?」
「綺羅、」
「切なそうに呼ばないで」
綺羅のか細い声にすぐにでも抱きしめたい衝動に駆られた。
何で君はこうも俺を虜にさせるんだろう、心が俺の中の男が擽られるんだ。
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