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「…本当は罪悪感を感じなきゃいけないのは俺の方」
少し震えている声が堪らなく耳障りが良いのは何でだろう。
俺が元々、少しだけどサディストな性分を持っているからだろうか。
「…綺羅」
「爽ちゃんは罪悪感を感じることなんて、なくていいの」
俺はゆっくりとベッドを抜け出て、綺羅に近付く。
「爽ちゃんは優しいから俺を責めたりしないけど、でも俺…」
「優しくなんかないよ」
後ろからやっぱり少し震えていた綺羅を抱きしめた。ねぇ、俺は優しくなんかないんだよ。
大体、罪悪なんて感じることさえ罪なんだ。
罪を犯せばすぐに君は離れていくんだろう、そう思った。
「ベッド、戻ろう?」
…さっきの続きをしようか。
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