二話 闇の胎動

23/23
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/52ページ
「わかったー!!」 千恵は大声を上げベッドを飛び跳ねる。 反動で魔剣は、よろけてしまう。 「なんだよ急に!」 「わかったんだって!」 「だから何がだよ!」 千恵は、笑顔で応える。 「戦争を終わらせる!ヤワトが勝つとか、そんな事じゃないの!戦争事態をなくしちゃう!」 キラキラした瞳の千恵を見つめ魔剣は、思い出していた。 かつて同じ言葉を言った少女がいた。 その少女も瞳を輝かせて同じ事を言った。 「お前ならできるかもな。」 魔剣は、優しくそう応える。 千恵は、満面の笑みを浮かべる。 「だから助けて!力を貸して!」 「さっきも助けてやったじゃねーかよ小僧。」 「小僧じゃないー千恵だよ!あなたは?」 魔剣は、黙りこむ。そして応える。 「俺は魔剣ヴラドウィスカー。千恵。お前の理想が叶うまで力を貸してやるよ。」 千恵は、笑顔で魔剣に抱きつく。 「ありがとう!」
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!