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「嘘つけ。だいたいなんで今更お前がネタ書くんだよ」  暁史はぶつぶつ文句を言いながら書いてある内容に目を通した。 「ふーん……」  読み終えると暁史は少し考え込んだ。 「何これ?拓巳が考えたの?」 「そう。どう?いけるだろ」 「この冒頭のセリフ何だよ?」 「だからコント漫才なんだって。俺が容疑者で暁史が刑事。取り調べのレクチャーというかHow―toみたいな」 「それは読んだら分かるんだけどな」 「おもしろいだろ?」  拓巳は自信満々だった。 「やり方次第かな。ってか本当になんで今更ネタ書いたの?拓巳が今までネタ作った時無いじゃん」  暁史はネタを見てからずっと複雑な表情をしていた。 「いや、急に浮かんだんだよ。とりつかれたっつうか憑依されたみたいな」 「刑事の霊に?」 「いや、あん時は容疑者の霊にだな。大量殺人犯の霊」 「なんで容疑者目線で取り調べのHow―toが書けるんだよ」 「書けるんだって」 「いや、もういいから、本当の事言ってみ。誰かのネタパクったんだろ?」  その言葉に拓巳はドキッしたが顔には出さなかった。 「何でだよ。なんでそんなに疑うんだよ」 「いや、おもしろいよ。おもしろいからこそ疑うんだよ。拓巳はこんな才能無いじゃん」  暁史のこの言葉に拓巳は少しカチンときた。
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