6/7
前へ
/7ページ
次へ
『早逝の桜』 川面に浮かぶ春に 逝き急ぐ君をみた 遥かな蒼を目指して 流れに身をまかせる 行く先に蒼はあるのか 波に揉まれ沈むことも怖れず 沈むことを望み 永遠の静寂を夢に見る 僕の手を取らなかった 僕の手は必要ではなかった もっと君を理解してあげられたら良かったのに 逝き急ぐ春を引き留める手段を僕は持たない 追いかけていきたいのに それさえも叶わない 君の静寂に僕は届かない
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加